親が知っておくべき若者言葉・ネットスラングとは?

「あつ森」「アベノマスク」「3密」「アマビエ」。これらの言葉は2020年のユーキャン新語流行語大賞、そしてトップ10に選ばれた言葉です。SNSやメディアをはじめ、さまざまな場面で目にした方も多いでしょう。

しかし、流行語とは別に、比較的若い世代の人たちを中心に使われる若者言葉やネットスラングも存在します。子ども以外で若い世代の人たちと話したり、そのような人たちが利用するようなSNSを積極的に使ったりしている親はあまり多くないでしょう。

この記事では、若い世代の人たちが好んで使う若者言葉やネットスラングについて、子どもがネットでコミュニケーションをとる際に一緒に話し合うべきヒントを紹介します。

 

親が知っておくべき若者言葉・ネットスラング一覧

ここからは、若い世代の人たちがよく使う若者言葉やネットスラングを紹介していきます。

 

・スパダリ
「スーパーダーリン」の略で、容姿が整っているだけではなく、性格がよく収入が高いなど、高スペックな男性を指す言葉です。

・地雷メイク

泣き腫らしたような赤い目や唇が特徴で、メランコリックな病んでいて可愛い感じを演出できるメイクのことを指します。

・ディスる(disる)

英語の”Disrespect”からきており、批判したり悪く言ったりすることを指します。

GRWM

“Get Ready With Me”の頭文字をとった略語で、スキンケアやメイク、服選びなど、出かける前の様子を見せる動画のことを言います。

・あたおか

頭がおかしい人のことを指す言葉です。

・メンブレ

メンタルブレイクの略語で、精神的にきつい状況を指します。

・乙(おつ)

本来は「お疲れ様」の略語として、ねぎらいのために使われていましたが、「自演乙」や「雑魚乙」など皮肉を込めて使われることも多々あります。

・ググれカス(ggrks

「それくらい自分でググれ、カス野郎」と言う意味があるネットスラングで、攻撃的な言葉として知られています。

・やりらふぃー

パリピ(パーティーピーポーな人)を意味する言葉です。TikTokのダンス動画でバズった楽曲「CHERNOBYL 2017」のサビの部分が「やりらふぃー」と聞こえることから、そう名前がついたそう。

・無理ゲー

元々はクリアが困難または無理なゲームを指す言葉でしたが、達成するのが困難または不可能な状況に使われる言葉でもあります。

・ワンチャン(ワン)

英語の”One chance”からきており、「もしかしたら可能性がある」という意味が込められています。下ネタで使われる場合は、「ワンナイトできるかも」という意味があります。

・エゴサ

エゴサーチの略。自分自身のことをネットやSNSで検索することを指します。

KS

既読スルーの略語。メッセージを読んだのに返事をせず無視する人に対して使われる言葉です。

TNJ女子

「大したことないじゃん女子」の略で、どこにでもいそうな普通な女性なのに、なぜか男性からモテるという人に対して使われます。

・イチキタ

一時帰宅の略。放課後や仕事のあとに予定がある際、直行せずに一度、家に帰宅する際に使われます。

・トッポギ

韓国の料理名ではなく、「突然六本木に行く」の略語です。

・微レ存(びれぞん)

「微粒子レベルで存在している」の略で、わずかしか可能性しかないという意味を込めて使われます。

・チャイボーグ

「チャイナ」と「サイボーグ」が合体した造語で、人間離れした中国人美女またはそのような人たちのことを指します。

・おしゃピク

「お洒落なピクニック」の略語で、おしゃれなグッズや食べ物を持参するフォトジェニックなピクニックのこと。

 

 親のための11のヒント

日本では、若者言葉やネットスラングは昔から存在しており、メディアやSNSなどで何かと話題にされる機会が多いです。便利で楽しいということから、好んで使う若い世代の人たちが多いですが、一方で相手を傷つけたり、悲しませたりすることもしばしば。

しかし、親は子どもが陥る可能性のあるリスクを理解して、事前に話し合ったり深く考える機会を与えたりすることで、どんな相手にも思いやりの心を持ってネット上でコミュニケーションをとれるようになるでしょう。

ここからは親が子どもを守るためのヒントを紹介します。

 

1. 全て知っているとは思い込まない

デジタルネイティブ世代の子どもたちには技術的なスキルはあっても、ネット上に潜む罠に気づくのに必要な知恵がないかもしれません。

情報判断力、責任感、オンライン上のあらゆる状況に対処するために必要な情報を身につけさせるようにしましょう。

2. デバイスのチェック

家族で共有しているパソコンで使っているインスタントメッセージングサービスや、ソーシャルネットワーク、さらにはスマートフォンの抜き打ちチェックは、若い子どもや十代の若者にとって重要です。

従順な十代の若者でさえも、危険を冒す可能性は十分に考えられます。取り返しのつかないことになる前に、定期的に抜き打ちでチェックしましょう。

3. 当たり前と思われることでも考える機会を与える

「批判の言葉に私はひるまない」という見当違いの格言がありますが、言葉は実際に多くの傷をつけることを子どもたちに理解させてあげましょう。

他人がオンラインの「グループ」に参加すると、その傷はさらに大きくなり、その人の自尊心や人生観に取り返しのつかないダメージを与えることもあります。

4. 衝突を抑える方法を教える

子どもが攻撃的で差別的なテキストを送っているのを見つけた場合は、心の状態や子どもの周りの状況について率直かつ正直に話し合ってください。

衝突を最小限に抑えるための対応方法を教えてあげましょう。

5. 積極的に行動するように指導する

子どもの友人が日常的に不適切な内容のメールを送ったり、攻撃的な言葉を使ったりしている場合は、攻撃的な内容のメールを送らないように、積極的に友人に知らせることを子どもに教えましょう。

6. 結果を強制する

あなたの子どもが攻撃的で不適切なメッセージを送っている場合は、あなたが責任を持ってメッセージを送るという概念を子どもが100%理解していると確信するまで、あなたが設定した結果を強制し、子どもが携帯を使うことを禁止しましょう。

7. セクスティングについて話し合う

セクスティング (露骨に性的な内容を含むテキスト)の危険性について子どもと率直に話し合いましょう。セクスティングの法的な影響だけでなく、セクスティングの精神的、物理的な影響についても伝えるようにしましょう。

8. いじめについて話す

ネットいじめによって引き起こされる精神的なダメージについて子どもと率直に話し合いましょう。

オンラインいじめに対処したり、ブロックしたり、報告したりする方法を教えることも忘れずに。

9. 見知らぬ人の危険性を話す

見知らぬ人や赤の他人とオンラインでコミュニケーションをとることの物理的および精神的な危険性について、子どもと真剣に話し合うようにしましょう。

10. テキストについて真剣に話し合う

幼い子どもがオンラインで友達や仲間とコミュニケーションをとる方法を学ぶ際には、テキストの送信やあらゆるオンラインコミュニケーションをコントロールするために、話し合う場を設けましょう。

11. 子どもを巻き込む

責任を持ってメッセージをやりとりできるかどうかの議論は、一方的なものではなく、家族のメッセージに関する基本的なルールや、無責任なテキストを送った場合にどのような影響が生じるかなど、子どもに意見を求めてください。

インターネットの安全性について、従うべきルールを決めて押し付けるのではなく、家族間の会話にすることができれば、子どもにとってより論理的で実用的な知識として定着するでしょう。

まとめ

若者言葉やネットスラングは、簡単に日常会話の中に取り入れられて、使っていると流行に乗っている気分になれますが、使い方によってはポジティブもしくはネガティブな意味になりえます。

若者言葉やネットスラングを使うこと自体に罪はなく、言葉を使う人のマインドセット次第で相手を傷つける可能性があることに気づけたり、人間関係が円滑になったりするようなコミュニケーションを取ることができます。

この機会に時間をとって、子どもと真剣にネット上のコミュニケーションについて話し合う場を設けましょう。

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