近年の主なフェイクニュースの事例と対策について紹介<

近年のSNSをはじめとする情報発信の多様化によって、私達は様々なニュースを目にするようになりました。このような情報化社会によって私達の生活はより快適なものになりました。しかし一方では、毎日必要以上の情報量と接するようになったせいで、何が本当かどうか見分けがつきにくくなっているのも事実です。

私達が目に通す情報の中には、ニュース報道を装って虚偽の情報を広めるフェイクニュースも存在しており、近年、世界的な社会問題となっています。一般的にニュースは、インパクトのあるもののほうが目につきやすく、広まりやすい傾向にあります。そんなフェイクニュースを利用した犯罪なども起きており、騙されないためにも早急な対策が必要不可欠といえます。今回はフェイクニュースの事例をもとに、見分け方や対策方法を紹介していきます。

フェイクニュースとは?

フェイクニュースとは、その名の通り、故意に報道された事実とは異なるニュースのことで日本語では虚偽報道ともいいます。フェイクニュースは、古いものでは約2500年前の古代ギリシャ時代から存在していたということがわかっており、20世紀に入ってから第一次世界大戦で初めてフェイクニュースという名で使用され、第二次世界大戦時にも使用されました。第二次世界大戦後も様々な戦争や民族紛争などでも使用されるようになり、現代においては特に選挙活動などでよく用いられることが多いといわれています。特に2000年代に入ると、従来のテレビやラジオ、新聞、雑誌などのオールドメディアに加え、インターネットが普及したことことで簡単にフェイクニュースを作ることができるようになり、数も一気に増加しました。このような過去の事からもわかる通り、フェイクニュースは戦争や権力争いの武器として長年利用され、デマやプロパガンダとして歴史を動かす役割を担っていました。

最近では、発信元が不明なものが多く存在しており、X (旧Twitter)のような拡散性が高いSNSによって短期間で拡散され、それが様々な事件を引き起こしています。なかには拡散されたフェイクニュースによって踊らされたメディアや一般大衆からバッシングされて自殺する人も出ています。このようにフェイクニュースは現代の日本社会において、早急に解決すべき問題の一つともいえます。

現代におけるフェイクニュースの事例

現代のフェイクニュースは、主にインターネットを通して広まることが多く、特にX (旧Twitter)などのSNSを通して拡散されています。ここでは最近、よく目にするフェイクニュースの事例を紹介します。

YouTubeなどでの陰謀論動画

最近、「●●●事件は政府の陰謀!」というような陰謀論が内容のYouTube番組が人気を集めています。しかし、ほとんどが事実確認をしないものであったり、政治や民族の対立をあおろうとする悪意あるものの可能性があるので視聴する際には注意が必要です。

戦争や民族の対立

現在、ウクライナ・ロシア戦争関連をはじめ、世界中で起きている様々な戦争や民族紛争などでフェイクニュースが飛び交っています。同じニュースでも発信している団体やメディアによって内容が180度異なる場合があります。

健康関連

以前からインターネットやSNSで、「△△△を食べるとがんが治る!?」というような見出しの記事や動画をよく目にする機会があります。特に最近は新型コロナウイルス関連のものが多いですが、これらのなかには科学的根拠が証明されていないものも多いので見る際には注意しましょう。

日本国内の災害関連

日本国内では毎年、地震や洪水などの自然災害が起こります。過去には災害の際に個人がSNS等を通して誤った内容を投稿し、メディアもそれを信じて報道した結果、自殺者が出たというケースもあります。災害に関してはいつ起こるか不確定要素が強いです。もし、起きた場合は報道を参考にする前に、まず避難経路や防災グッズを常備するなど事前に最低限想定しておくようにしましょう。

この他にも選挙や有名人のスキャンダルなど、様々なフェイクニュースが日々飛び交っています。人々は退屈なニュースよりも面白い記事に引かれる傾向があり、特に過激な記事を連発するフェイクニュースサイトが、従来の「退屈な」マスメディア以上にシェア数を伸ばしているケースもみられます。

フェイクニュースを流す理由

私達が日々目にするフェイクニュースは、必ず流す人が存在し、フェイクニュースを流すことでそれ相応のメリットを受けることができたり、何か理由があるはずです。フェイクニュースを流す理由としては、戦争などの大規模なものから芸能人のスキャンダルまで、その規模やジャンルによっても異なります。

例えば、広告収入目当てのアクセス稼ぎもよくあれば、自分勝手な主張を広めたり、ただ単に目立ちたいという人も存在します。後者の場合は、X (旧Twitter)やYouTubeを利用して拡散させる場合が多い傾向があります。

さらに大規模な例でいうと、国際的な思惑をもつ情報工作に用いられるケースもあるといわれています。実際にフェイクニュースで政治や社会の風向きが変わった、と思われる実例が既にいくつかあります。例えば、2014年のロシアのウクライナ介入時の情報工作や、2016年のアメリカ大統領選、イギリスのEU離脱を決めた国民投票の選挙結果にも、フェイクニュースが影響を及ぼしたと指摘されています。

フェイクニュースを見抜くためのポイント

現在、世界各地でフェイクニュース対策が急がれています。EUなどの国際機関から民間企業まで、フェイクニュースを見分けるプロジェクトが多数立ち上がり、なかにはフェイクニュースを法規制する国も出てきました。これまで大きな拡散経路となっており、SNSの中でも世界最大の利用者数を誇るFacebookも対策に力を入れています。

しかしどのようにすれば、大量のニュースのなかからフェイクニュースだけを取り出せるのかは、これからの課題というところです。仮に1つのフェイクニュースサイトを閉鎖に追い込んだとしても、また別にサイトを作られるだけで、いたちごっこのような状態が当面続くでしょう。ユーザーとしては、しっかりとしたリテラシーを持つよう意識して、1つひとつのニュースに丁寧に接することが大切です下記では。フェイクニュースを見抜くためのポイントをまとめてみました。

違和感に敏感になる

もし、記事や動画を観ていて、「おかしいな」と疑問を感じた場合は一度立ち止まって、本当に信頼できる記事なのか冷静に考えてみましょう。

過激なタイトルに注意を払う

釣りタイトルのようなインパクトのあるタイトルの記事は、多くの人にクリックさせるための手段として使われています。このようなタイトル派、元々内容に興味がない人まで巻き込まれる可能性があるので要注意です。

過激な表現や飛躍した論調には要注意

必要以上に過激な表現や攻撃的な言葉、飛躍した論調がみられる場合は、あまり信頼性が高くない可能性が高いといえます。

情報の発信源を確認する

X (旧Twitter)などSNSで拡散される情報は、元をたどれば発信源のアカウントにたどり着くことができるので、プロフィールや投稿内容からある程度の信頼性を確認することができます。もし、記事の内容に関して全くの専門外だったり、匿名アカウントの場合は信頼性に欠ける可能性が高いです。

他のメディアの記事を読んでみる

同じ内容を扱った記事でも、他のメディアと事実関係が食い違う場合があります。その場合は、何社か比較してみることで信頼性が高いのかどうかを確認することができます。

掲載しているサイトの評判を確認する

目にしたニュースに違和感を抱いた場合、ネット検索してみると実はフェイクサイトや信頼性の低いサイトとして有名な可能性があります。X (旧Twitter)などSNSでは投稿に対するコメントやリツイートを通じて他のユーザーの評価がみられので、懐疑的なコメントが多い場合は要注意です。

同じ記事を共有しているアカウントを見る

SNS上で同じ記事を共有しているアカウントを確認することで信頼性を確認することができます。もし、同じ文言の投稿者が多数いる場合は、botが自動的に拡散している可能性があります。

公式発表と違いがないか確認する

既にSNSで拡散されている情報でも、公的機関が発表した情報と照合することで、真実かどうかが判断することができます。

この他にもニュースに掲載されている写真が過去のものが使い回しされていたり、内容が一部誇張されたりするケースもあるので、まずは情報の引用元をしっかりと確認するようにしましょう。

まとめ

ほんの30年ほど前までは、世の中で情報発信をしているのはテレビや新聞をはじめとするマスメディアがメインでした。しかし、1990年代後半からインターネットの普及によって急速な情報化社会が形成され、ここ10年前後はSNSの登場によって個人も様々な情報を発信できるようになりました。

しかし、これまでなら目にも止まらないような何気ないニュースも発信側のさじ加減によっていくらでも誇張したり、内容を変えたりできるようになってしまい、結果それが大事件を引き起こしたりするようになり、社会問題にまで発展しています。

フェイクニュースに惑わされないための一番の方法としては、自分が信頼できるメディアや情報源を見つけることです。世の中で溢れている情報の中から真実だけを見つけ出すのは至難の業といえます。ニュースの信憑性を確認する際は、今回紹介したポイントを参考にし続けることでフェイクニュースに触れる機会を減らすことができ、より信頼性の高い情報源だけを見つけることができるようになるでしょう。

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