21世紀に入ってからのインターネットの急速な普及によって、私達の生活はがらりと変わりました。旅行に行く際の航空券やホテルの予約をはじめ、服や食品の購入、携帯料金や家賃の支払いなど全てオンライン上で済ませることができるだけでなく、これまでわざわざレンタルビデオ店に借りに行っていたドラマや映画もオンライン上ですぐに視聴することが可能になるなど、ますます便利になっています。しかし、その反面、デバイスのハッキングやオンライン詐欺などインターネットを悪用した様々なサイバー犯罪が増えていることも事実です。
そんなサイバー犯罪の中でも有名人の知名度を使った古典的な方法は、以前から知られており、現在まで数多くの被害が報告されています。これはインターネット上で有名人の名前を検索し、誘導したウェブサイトにマルウェアなどを仕掛けて感染させます。サイバー犯罪者達は、世の中で話題になっている事やニュースを常にチェックしており、それに合わせて様々な方法を駆使してオンライン上に罠を仕掛けてきます。今回は、この有名人の名前を使ったサイバー犯罪と、このような犯罪の被害に遭わないための対策について紹介します。
インターネット検索に潜む危険な罠
私達日本人は日々、ニュースで取り上げられていたり、巷で話題になっていることに敏感です。多くの人はインターネット上で話題になっていることに関する記事をついついクリックしてしまったり、お気に入りの映画に出演していた俳優が他にどんな作品に出演しているのかが気になって検索してみたなんて経験があるのではないでしょうか。サイバー犯罪者達は、そんな私達のインターネット上での行動に合わせて、罠をしかけてきます。特にGoogleなどの検索サイトで有名人を検索し、検索結果に表示されるサイトの中には、悪質なソフトウェアが数多く埋め込まれているサイトがあり、私達にクリックさせるためにわざと好奇心をそそるようなインパクトのあるタイトルを使って誘導します。このようにインターネット上には、話題の著名人の写真や動画を利用したマルウェアなどの危険が依然として存在しています。
具体的には、まずサイト内で有名人の写真や動画などのファイルをダウンロードすると、ウイルスやマルウェアも一緒にダウンロードされてしまう危険があります。ファンにとって有名人のプライベートな写真などは是が非でも見たいもので、ついつい我を忘れてクリックしてしまう可能性が高く、サイバー犯罪者はそこを狙っています。
また、短縮されたURLには注意が必要です。短縮URLには悪質なコンテンツが埋め込まれている可能性があり、それらはSNSやメール、テキストメッセージを通じて、ウイルスのように拡散する危険性があります。
違法なストリーミングサイトの使用も危険です。この類のストリーミングサイトはライセンスなどの問題で本来は見ることのできない映画やドラマが無料で視聴できますが、完全に違法行為であり、海賊版の動画ファイルを装ったマルウェアやアドウェアがたくさんあるので非常に危険です。なので、映画やドラマを視聴する際は正規のストリーミングサイトを使用するようにしましょう。
このように危険なサイト内には、マルウェアをはじめ、個人情報漏洩など、様々なサイバー犯罪の被害に遭う可能性があるので、不用意な行動はできるだけ避けることが賢明といえます。
映画スターや著名人の検索は、特に注意が必要!
マカフィーは長年にわたって、インターネット検索した際に表示されるウェブサイトにマルウェアなどが仕掛けられているなど危険性のある著名人に関して調査を行なっています。過去には、ジュリア・ロバーツやキャメロン・ディアスなど日本でもおなじみのハリウッドスターが上位にランクインしているだけでなく、テニスのマリア・シャラポアやサッカーのクリスティアーノ・ロナウドなど世界的に有名なスポーツ選手の名前も検索すると危険な可能性があることがわかっています。
一方、日本国内でもアイドルや有名女優や俳優、歌手などの名前を検索すると同様の手口でマルウェアやウイルス感染などの被害が出ていることがわかっています。インターネット上で芸能人の名前をいくつか検索してみると、芸能人の収入や交友関係などプライベートに関するまとめサイトがいくつかヒットしますが、そのほとんどは既存の情報を切り貼りしただけの中身がないものばかりです。しかし、こういったサイトにマルウェアなどが埋め込まれており、好奇心からクリックしたり、ファイルをダウンロードしてしまうとウイルスに感染したり、個人情報が漏洩してしまう可能性が高いです。このようなサイトのほとんどは、見た目が安全なサイトとほぼ同じであり、危険かどうかを見分けるのは至難の業といえます。では、こういった罠に引っかからないようにするためにはどうしたらいいのでしょうか。
インターネット検索の罠に引っかからないための対策
これまでインターネット上で著名人を検索することの危険性について解説してきましたが、以下ではインターネット検索の罠に引っかからないための対策をいくつか紹介します。
URLを確認する
まず、アクセスしようとしているサイトのURLのはじめが「https」とSSL化(暗号化)されているかを確認しましょう。もし、「http」の場合はSSL化されておらず、「保護されてない通信」と表示され、安全性に欠けます。また、URLが短縮化されている場合は、危険なサイトの可能性が高いので注意しましょう。
OSとセキュリティソフトを最新の状態にする
サイバー犯罪者はお使いのデバイスの脆弱性を狙って、次々と新たな攻撃を仕掛けてきます。新しい脅威を防ぐためにもOSやセキュリティソフト、アプリ等は常に最新版にアップデートしておきましょう。
違法なストリーミングやファイルのダウンロードはしない
映画やドラマなどの違法なストリーミングや芸能人のプライベートな情報などと謳う写真や動画のファイルは、サイバー犯罪者による罠である可能性が高いです。たとえそれが自分のお気に入りの芸能人のものだったとしても不用意にダウンロードしないようにしましょう。
信頼性の高いセキュリティソフトを使用する
被害に遭わないための一番の対策としては、信頼性の高い正規のセキュリティソフトを使用することです。特にマカフィーのようなセキュリティ対策として十分な実績があり、信頼性の高い各サービスを提供しているセキュリティソフトを使用することで、より安心できるようになるしょう。
なかでもマカフィーが提供しているMcAfee + ウルティメイトのウェブ保護機能は、危険なサイトやリンク、ファイルを検出して警告を出すので、攻撃を未然に防ぐことができます。また、ウェブサイトの安全性を色分けで表示し、マルウェアやフィッシングサイトを特定するのに役立ちます。このようにインターネット上で有名人を検索した際に検索結果に表示された各サイトを訪問する前に安全性を確認することができるので安心してアクセスすることができます。
まとめ
昔からどこの国でも有名人のスキャンダルや噂話は、格好の暇つぶしといえます。人気の有名人の画像や動画から不正なプログラムが仕込まれているウェブサイトへ誘導してマルウェアに感染させ、ユーザーの個人情報を漏洩させたり、デバイスを乗っ取る方法は、サイバー犯罪者達の常套手段ともいえます。
ただし、今回紹介した各対策を参考にすることである程度リスクを回避することができます。さらにマカフィーが提供するMcAfee + ウルティメイトのウェブ保護機能を活用することで、検索結果で表示されたサイトをクリック、もしくは閲覧する前にそのサイトの危険性がわかり、オンラインの脅威を事前に避けることができるでしょう。
インターネット検索し、友人に送った著名人に関する記事やSNSで共有した短縮URLにはマルウェアが潜んでいる可能性があり、知らないうちに拡散してしまいかねません。信頼性の高いセキュリティソフトを使用することで、それらの危険を回避し、安全なデジタルライフを送りましょう。