個人情報の盗難とその復旧方法について
インターネットはとても大きな存在です。インターネットは、私達の日々の生活をより快適なものにするために世界中で影響を与え続けています。その一方で、個人情報を狙うサイバー犯罪者達の温床にもなっているのも事実です。
仮に個人情報が盗まれてしまうと、何者かが本人になりすまして、SNSや様々なアカウントを乗っ取り、犯罪を犯す可能性があります。この手のサイバー犯罪に巻き込まれるのはとても恐ろしいことですが、自分自身を保護し、盗まれたデータを復旧するためにできることもあります。
この記事では、なりすまし犯罪とは何か?そして、その様々な形態をどのように見分けるかについて説明します。また、個人情報(ID)が盗まれた後に復旧するための方法についてもご紹介します。
なりすまし犯罪とは?
現代では、もはや当たり前になっているインターネットを利用したオンライン生活は、多くの素晴らしい機会を与えてくれますが、同時にサイバー犯罪の格好のターゲットにもなり、オンラインへ依存する度合いによってはより被害に遭いやすくもなります。しかし、だからといって、インターネットを全く利用しない生活をしなければならないということはありません。インターネット犯罪やセキュリティに関するちょっとした知識を持つことが、オンライン上での安全を守るための大きな力になります。まずは、なりすまし犯罪とは何かを理解することから始めましょう。
なりすまし犯罪とは、何者かがあなたの個人情報や金融情報を盗み出し、主に金銭的な利益を得るために詐欺や不正行為を働くことです。これは、目的に応じて様々な情報が盗まれる可能性があります。残念ながら、インターネットを利用している人のほとんどが人生で一度は、直接または間接的に経験するでしょう。
なりすまし犯罪に遭ってしまうと本当に厄介なのは、その影響が単にクレジットカードで借り入れを行なう際などに審査の対象となる信用情報に影響を与えるだけにはとどまらないということです。就職活動をする際に問題が生じたり、自動車保険料が上がったり、思いがけない税金の請求が突然来たり、さらには前科があることさえもわかってしまうこともあるのです。もちろん、復旧するためにはとても多くの時間と費用がかかる場合が多く、これは被害者に重くのしかかり、精神的に追い込まれます。
このような人生を左右しかねないような深刻な被害に遭わないためにも、なりすまし犯罪の仕組みについて理解するとともに、なりすまし犯罪にはどのような種類があるのかを知り、普段から注意を払うことが重要です。
なりすまし犯罪の種類
私達は毎日オンライン上で仕事をし、ゲームなどで遊び、買い物していますが、個人情報が盗まれてしまうことを恐れるあまりにインターネットを楽しむことを止める必要はありません。様々な形態のなりすまし犯罪を知ることをはじめ、ほんのちょっとの情報さえあれば、サイバー犯罪者達を出し抜くことが可能です。以下では、いくつかのなりすまし犯罪の事例を紹介します。
- 金銭目的のなりすまし犯罪:サイバー犯罪者は、金銭的利益を得るためにあなたのID(個人情報)を使用し、あなたの銀行口座をハッキングしてお金を盗んだり、あなたのクレジットカードを利用してオンラインショッピングをしたりします。また、信用情報が優れている場合は、あなたのIDを利用して家を購入したり、アパートを借りたりすることもあります。
- 医療面でのなりすまし犯罪:犯罪者は、あなたのID(個人情報)を利用し、医療サービスを受けようとします。あなたの健康保険情報があれば、処方薬の入手、医療機器の購入、または医療手続きに関する支払いも可能です。保険で補えない分は、あなた自身に請求されます。
- 犯罪者によるなりすまし犯罪:これは犯罪者が逮捕された際、逮捕した警官にあなたの情報を提供した場合に起こります。犯人はあなたのIDを盗んだり、もしくは偽のIDを作って使用している可能性があります。
- 偽のIDによるなりすまし犯罪:犯罪者は、あなたのIDを利用して偽の人物を作り出します。この偽の人物は、名前こそ違いますが、生年月日やマイナンバー、住所等はあなたのものを使用します。このような実体のない偽の人物を作り上げることで、ローンの申し込みやクレジットカードを発行することが可能になります。
- 子供のなりすまし犯罪:犯罪者が子供のIDを利用して詐欺を働くことです。通常、子供は銀行口座や負債はありませんが、犯罪者が子供のIDを利用することで、家の購入や社会的な恩恵を受ける等の行為を行なう可能性があります。
個人情報の盗難はどのように行われるのか?
IDを盗もうとする犯罪者達は、どのようにあなたの情報を手に入れるのでしょうか?オンライン上でのショッピングやウェブサイトでのサブスクリプション契約、確定申告など、インターネットを利用して何かをするときは常時、自分の個人情報を共有します。また、そういった情報を盗むことに長けているサイバー犯罪者も一部存在します。
こちらでは、IDを盗もうとする犯罪者があなたのデータにアクセスし、盗む際の最も一般的な方法をいくつか紹介します。
- フィッシング詐欺:Eメールやソーシャルメディアを通じて別人を装い、メッセージを送る詐欺です。国税局の職員をはじめ、懸賞の当選、あるいは家族の代わりに連絡したと主張し、金銭や個人情報の提供を要求される場合があります。
- データ流出:ウェブフォームへの入力、新規アカウントの開設、オンラインショッピングなどを通して、あなたの個人情報は企業のデータベースに保存されている可能性があります。多くの企業は、ユーザーの個人情報の安全性を保つために最善を尽くしていますが、ハッカーは常にそれらの情報にアクセスを試みています。もし、ハッカーがあなたをはじめとする多くの個人情報を盗むことに成功すれば、多額の利益を得るために転売するでしょう。
- モノのインターネット(IoT):インターネットにアクセスできるのは、もはやコンピューターだけではありません。ハッカー達はスマートフォンやタブレットなど、インターネットに接続可能なデバイスから個人情報を盗み出そうとしてくる可能性があります。
- ソーシャルメディア:人々はソーシャルメディア上で様々な種類の個人情報を共有しています。犯罪者は誕生日、住所、電話番号などに加え、家族構成やペット、趣味なども簡単に知ることができてしまいます。これらの情報はSNSや銀行口座など、あなたのオンライン上のアカウントへの侵入を試みる際、パスワードの候補として使用されるでしょう。
- 物理的な窃盗:シンプルに昔ながらの泥棒も存在します。犯罪者はクレジットカードやIDカード、スマートフォン、コンピューターを盗んで、それを利用してあなたの個人情報を盗みます。給与明細や小切手などの書類をシュレッダーにかけずに捨ててしまうと、犯罪者はそれを使って銀行口座番号などの個人データを入手できてしまいます。
なりすまし犯罪が起こった場合、どんな個人情報が盗まれるのか?
ハッカー達は様々な異なる種類の情報を流出させようとしてきますが、企業がどんな情報を保存しているか、サイバー犯罪者がどんなデータにアクセス可能かなど、攻撃する目的によっても異なります。ハッカーは、政治的な主張をすることもあれば、単に自らのスキルを「見せびらかす」だけの場合もあります。
ハッカー達は情報を盗む際に、ダークウェブ上で転売可能な情報、またはデビットカードやクレジットカードのアカウントなど個人情報による詐欺に利用できる情報を狙います。また、人々の氏名をはじめ、Eメールアドレス、パスワード、マイナンバー、運転免許証番号などのデータを収集する可能性もあります。
個人情報の盗難から復旧する方法
個人情報が盗難に遭った場合のことを想像するだけでもストレスが溜まり、多少の恐怖を感じますが、何も人生が終わってしまうというわけではありません。重要なのは、被害に遭った場合に素早く対処することと、被害に遭う前でも普段から以下で紹介するような兆候に注意を払うことです。
- クレジットカードで借り入れができなくなるなど自身の信用情報が急激に低下した場合
- 自宅宛に届いた郵便物に他人の名前が記載されている場合
- 借金取りから自分のものではない借金に関する取り立ての電話がかかってくる場合
- 身に覚えのない請求書が自宅に届いた場合
仮に個人情報の盗難被害に遭ったとしても、その被害を最小限に抑え、回復させるための方法がいくつかあります。次の項目で、これらの手順について説明していきます。
あなたの情報が盗まれた会社に問い合わせる
クレジットカード会社や金融機関、または犯人があなたのデータを使用している会社にすぐに連絡してください。例えば、もし犯人があなたのクレジットカード番号を使ってオンライン上で何かしらを購入している場合、すぐにその店舗に連絡することで、それ以上の購入を阻止することができるでしょう。
警察に通報する
銀行も詐欺を厳しく取り締まっています。いくつかの銀行では、不正な請求や引き出しを実行する前に、なりすまし犯罪を防ぐために警察が公的な証明書の提出を要求する場合があります。特に高齢者をターゲットに振り込め詐欺が多発しているので65歳以上の方の場合は1回の限度額などに制限がかけられています。もしも、なりすまし犯罪や個人情報漏洩の被害に遭ってしまったらできるだけ早く、各都道府県の警察署に報告するようにしましょう。
また、警察官と話す前には、あなたの機密情報がどのように使用されたのか、使用された日時など漏れがないように時間をかけてあらゆる情報を確認し、できる限り詳しく話すようにしてください。また、その際に証拠として銀行口座の明細書のコピーを持参するとよいでしょう。
包括的なセキュリティプランへの投資を検討する
個人情報の盗難やなりすまし犯罪に関するい一番の対策は、やはり被害に遭う前に実行しておくことです。McAfee+アドバンスは、IDモニタリングサービスを提供しており、これによってあなたの個人情報に迫る危険や犯罪を未然に防ぐことができます。さらに、マルウェアなどの脅威から保護するために安全性の高いVPNをはじめ、高品質のウィルス対策ソフト、そして危険性を含む可能性のあるコンテンツを閲覧しようとした際に警告を表示するセーフブラウジングソフトもご利用可能です。
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今回は個人情報の盗難とその復旧方法について学んできました。マカフィーはオンラインの世界で個人情報を保護し、より安心してインターネットを楽しめるようにする手助けを行ないます。